2010年04月18日

2010年4月配信分 晩春酸素工場成長中




薄青色の空。

黄砂の季節を過ぎ、

日の光に透明感が増す。

日差しは暑いくらい。

冷んやりした風が肌に心地良い。

様々な花達が一斉に咲き、行楽日和の演出に一役買っている。

坂本の町はこの季節、

日吉の山王祭とあり、

さらなる人手で賑わう。

参道には店が立ち並び、

しかも満開の桜。

ソメイヨシノに枝垂れ桜と、いやがおうでも盛り上る。

坂本は祭と桜一色になる。



人混みから離れ、

賑わいの薄い場所を通る帰り道。

ゆっくりと桜を愛でながら歩く。

そうすると、

いままで見えなかったものに、ふと気付く。

いつの間にか、鮮やかな黄緑の若葉を繁らせた、楓の木。

主役の陰に隠れて、いまから訪れる「緑の季節」の準備を着々と進めている。



思い返してみると、

桜を写真に撮る人ばかりだったような気がする。

誰も緑にレンズを向けたり、立ち止まる人はいない。

これは、メディアに躍らされる私たちに似ている。



何か大きな事件やイベントがあったとする。

そうなればその事柄ばかりになり、

猫も杓子もその事柄を話題にする。

一瞬でも視野を狭めている私たちがいる。

流行に乗るのは良いことだと思う。

しかし、

流行に乗せられてはいけない。

いま自分の目には何が見えているのかを見失ってしまうからだ。

木々は決してたくさんの人には話し掛けない。

ほんの気まぐれに、そっと教えてくれる気がする。



天神山に帰れば、

松風庵の楓も同じ。

漆の葉も、来たるべき時を待っている。



来たるべき時。

それは雨。

一雨降れば、

それは主役交代の合図。

薄桃色の花から、

透明感溢れる濃緑へと一気に町を染めあげる。

5月の坂本里坊お庭拝見。

息を飲むほどの緑が旅人を出迎える。

出来立ての酸素を、

思う存分味わえるかも知れない。




posted by DO ART !! エッセイ集 at 00:00| Comment(0) | 坂本のサルサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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