2010年07月18日

2010年7月配信分 ガラスの兎




大きな掌を握り締めながら

いつも歩いてたあの坂道

おとぎ話を語るように

私に聞かせ続けた



目が眩む光、激しい風

灼熱の渦が町を包み込む

気が付いた時には目の前に広がる

地獄と化した風景



一瞬のうちに全てが消え去り

永遠の戦いが始まる

「いいか良く聞け、お前の中にも戦争の爪跡が流れる」




私の掌に手渡した物は

祖母の形見のガラスの兎

ガラスが溶けるほどの灼熱の中で

父さんの家族は消えた



焼けただれた野原には

いつしか緑が芽生える

けれど

焼けただれたこの身体には

悲しみと憎しみが芽生える

「誰も恨むな恨んではいけない、これが戦争なんだ」と



程なくして父は逝った

戦争の愚かさを私に残して

60年も過ぎた今でもなお

あの戦争はまだ終わってない



世界のどこかでまた人が死ぬ

映画のようにテレビは映し出す

平和を刹那に望む人達を

たった一つの爆弾が望みを灰にする



小さな掌を握り締めながら

いつも歩いてたあの坂道

おとぎ話を語るように

子供に語り続ける・・・




高木敏子さんの「ガラスの兎」そして原爆

この2つを書いた詩です。

「まだ終わってない」

これが悲しい現実です。

今日は広島の日。

そして

長崎の日・・・




posted by DO ART !! エッセイ集 at 00:00| Comment(0) | 坂本のサルサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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