2011年07月18日

2011年7月配信分 蚊取り線香の香り




七月、文月、夕涼み。

子供の頃、縁側に腰掛け、団扇で蚊を払いながら涼んだ。

除虫菊で作った蚊取り線香をつける。

この香りもまた、夏の香りの一つと記憶している。

ひとしきり涼んだ後、蚊帳の中に潜り込む。



蚊帳を張るのにもノウハウが要る。

まず部屋の広さに蚊帳を広げる。

中に蚊が入らない様に部屋の6箇所にあるフックに引っ掛けていく。

少しずつ基地が出来上がっていく。

そんな風に感じられた。

早く中に入りたくてウズウズしている。

「入って良いよ」

GOサインが出た!

でも荒っぽくは入れない。

両手で蚊帳の裾をたくし上げ、蚊帳と身体との間に隙間ないようにして、

そして、素早く入る。

蚊帳の中は子供にとっては、ちょっとした異空間に感じられた。

線香の香りが風に乗って漂う。



蚊取り線香が渦巻き状に灰を落とす頃には、静かな眠りが訪れていた。




posted by DO ART !! エッセイ集 at 00:00| Comment(0) | 坂本のサルサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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