2014年09月18日

2014年9月配信分 健気な想い草



秋分。

乾いた陽射しに、

木々を抜けてくる風が心地良い。

今年は暑さのせいか、

仲秋を過ぎた今でも、

秋の七草に数えられるススキと萩の花は少し控えめに咲いている。


そのススキの根元を掻き分けて見る。

赤紫の花が申し訳なさそうにうつむき加減で咲いている。

南蛮煙筒。(ナンバンギセル)

通称、キセルソウ。

花言葉は「物思い、ひたむき」

10cmほどのこの草は葉緑体を持たない。

そのため自活できないらしい。

だからススキや茗荷(みょうが)などを頼りに命を預けている。


万葉集に

「 道の辺の
  尾花がもとの
  思い草
  今さらになど
  ものか思はむ 」

と歌われているのがある。

尾花:ススキ

思い草:ナンバンギセル を表す。

「道ばたに生えるススキだけを頼って生きているナンバンギセルのように、
私はあなた一人を頼りに生きているのですから、
今さら、何一つ考えることはありません。」


ナンバンギセルの咲く姿を見て、

この歌を読むと、

「なんと健気な花」と感じてしまう。


何一つ迷うことなく命を預ける心。

「命を預ける」とまではいかなくとも、「信じる」と言うことを忘れがちな今日。

小さな花が、

申し訳なさそうに、

うつむきながら、大切なことを教えてくれている。


ラベル:健気な想い草
posted by DO ART !! エッセイ集 at 00:00| Comment(0) | 坂本のサルサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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